リレー講義(2) コロナとの関わりとこころの古層 #臨床心理学
新型コロナウイルスに対しては、WHOなどが標準的なものを示しても、それへの各政府、各文化、個々人の反応は様々である。さらには忘れ去られたような「こころの古層」が動きだす。平安時代の京都では、災害・疫病に、祇園祭によって厄災を祓おうとしてきた。また民衆は、むしろ悪霊を祓うのでなくその力をもらおうとしていた。現代においても、この危機は、対応する新しい文化装置を求めているし、またその活力となると考えられる。さらに心理療法におけるコロナとの関わりを見ていると非常に個別的で、むしろそれをポジティヴに生かしている人が多い。大きな物語だけでなく、個々の物語をどう生きるかを考えたい。
日時:2020年8月9日(日) 11:00-12:00
講義動画はアーカイブされますので上記URLから後日でもご覧いただけます。
講師プロフィール
河合俊雄 京都大学こころの未来研究センター教授・センター長
専門は臨床心理学。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。PhD(チューリッヒ大学)。ユング派分析家。京都大学大学院教育学研究科教授等を経て2007年より現職、2018年4月より同センター長。2019年9月よりI A A P (国際分析心理学会)会長。著書に『発達障害の心理療法的アプローチ』(創元社)、『村上春樹の「物語」──夢テキストとして読み解く』(新潮社)、『いま、日本人のこころを探す:「こころの古層」と心理療法』(ミネルヴァ書房、近刊予定)など。
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