リレー講義(6) コロナ禍が生み出した映像 #映像・メディア学
コロナ禍が始まると共に映像文化が機能不全に陥った。ゲストをスタジオに迎えるテレビ番組は制作不能。スポーツイベントが中止されるに伴い、テレビで運動を見ることもできない。ニュース番組では、日々の罹患者数に戦々恐々とするアナウンサーが、互いに距離をとりながら登壇。映画館も、劇場も、コンサート会場も閉鎖。世界中の娯楽産業が停止してしまった……。このようなコロナ禍に生まれた「新しい映像」に一体何が読み取れるだろう?本講義では、オンラインから配信された幾つか映像に注視しながら、自己に向き合わざるをえなくなり、日常の価値観の見直しが迫られ、そして何よりも可動性を失ってしまった「われわれ」が作り出した映像の力について、参加者の皆さんと共に考えてみたい。
日時:2020年8月30日(日) 14:00-15:00
講義動画はアーカイブされますので上記URLから後日でもご覧いただけます。
講師プロフィール
ミツヨ・ワダ・マルシアーノ 文学研究科・教授
京都大学大学院文学研究科教授(映像・メディア学)。『ニッポン・モダン—日本映画1920・30年代』(名古屋大学出版会、2008年)、『Horror to the Extreme: Changing Boundaries in Asian Cinema』(香港大學出版社、2009年)、『デジタル時代の日本映画 新しい映画のために』(名古屋大学出版会、2010年)、『「戦後」日本映画論』(編著者)(青弓社、2012年)、『<ポスト3.11>メディア言説再考』(編著者)(法政大学出版局、2019年)といった著書がある。単著『No Nukes—映像作家たちの「声」』(仮称)を近日刊行予定。現在は、エコシネマやクィアー映画に取り組みながら、社会の周縁に注目する映画研究に取り組んでいる。
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